神様がくれた休日~真話か偽話か空耳か~

フィクションともノンフィクションともつかない一人話を 時には まじない交え思いつくままツラツラと・・

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Posted by 空耳ロバ on

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◆樹木は夜,呼吸する◆

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いつからだろう、こんなに夜が好きになったのは・・・

子供の頃、夜が怖かった。
トイレに行きたくて夜中に目が覚めても、怖くて一人でトイレに行かれなかった。
「草木も眠る丑三つ時」なんて聞いただけでも怖いことを想像していた。

いつからだろう、夜中に一人でトイレに行かれるようになったのは・・
いつからだろう、夜が怖くなくなったのは・・・


「そもそも樹って眠るの?草や葉は眠る気がするけど、樹木も丑三つ時に寝てるってホントかな?
行って見よう!」

木箱を抱え早速、外出準備にとりかかった。
・・・が、、、
この木箱は思い出木箱だ。
私と神様以外の誰にも見えない。
コンビニに行く振りでもしなければこんな夜更けに手ぶらはバツが悪い。
幸いにもいつも木陰を借りる大きな木はコンビニに行く途中にある。
財布の入ったポシェットを斜めに提げて外に出た。

夜間の公園は街頭が灯り、その街頭にライトアップされた樹木は昼間とは異なる顔を見せていた。
時々吹く風にサワサワと小枝が葉を揺らし万緑が香る。
そんな枝々を見上げながら「今にも話しかけてきそうだな。」と私は話しかけてくるその時を期待しつつ歩いていた。

ドンッ!
地正面から浮き出た根につまづき転んだ。

『あ痛ッ!気をつけてくれないと・・私は動けないのだから』

「ごめんなさい」

『おっ! 日照り続きの時にいつもバケツで水をくれる人だね 』

「暑くて咽喉カラカラじゃないかと思って。」

『このままじゃ熱中症で倒れてしまうかと思うほどの暑さ続きの上に、
モテルようになるまじないだとかで、樹の皮を剥いで行く者がいるから、暑くてしょうがなかったよ。
皮を向いてもいいのは松ノ木や白樺だって言うのに・・・
だから、毎晩飲める水が楽しみだったよ。』


*異性にもてる、縁をつけるまじない
「ジシンジルカァ」という呪文を唱えながら木の皮を少し頂きます。
その皮を5つか6つに小さく切り、いつも使用しているハンカチ(出来れば白)に包み、枕の下に敷いて寝る。
そして眠る時にも「ジシンジルカァ」という呪文を唱え、普段は携帯する。
これを毎晩繰り返すと、そのうち縁のある方と巡り会える・・・もてるようになる・・かも~??
(実践はまだしていないので効果の程は不明ですが、自念をもって行えば効果があるかもしれません)



「ところで、樹木は夜、寝るの?」

『ふっふ・・・さぁ、それはどうかな・・
いつも水をくれるお礼に特別に招待しよう・・』


私がつまづいた樹の根は少し冷んやりとしていた。



------------------なんだかイマイチ-----すみません、次回へづづくです------------

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◆樹木は夜,呼吸する2◆

Posted by 空耳ロバ on

いつも水を貰っているお礼にと、公園の樹木から招待を受けた私は深夜の森の中にいた。

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招待された割には迎えてくれる人は誰もいない。

青々とした湖面に満月がくっきりと写り、ところどころに小さな花も咲いている深緑に覆われた森林。

自分の鼓動だけがやけに響く静寂につつまれた森は、一歩踏み出すことさへ躊躇してしまうほど薄気味の悪い空気が漂っている。

遠くに滝は見えるが、水が流れる音は聞こえない。

「あの滝は止まっているのだろうか?凍ってるのか?絵かな?」

「あの~・・誰かいませんかぁ」私の声は反響もせず、すぐに消えた。

まるで死んだ森だな・・・

一歩・・足を踏み出してみた。

?あれ??

もう一歩・・・あれあれ?

空中を歩けるかのように私の身体は宙に浮いた。
と、同時に森の音が聞こえ出した。
滝の流れる音、湖面のせせらぐ音、笑い声、話し声。
宙に浮いたままその場に立っていると、浮いていた私の身体は再び地上に降りた。
するとまた物音一つしない静寂な森に戻った。

また一歩踏み出すと身体は宙に浮き、生気のある森の声がする。

ははーん!
宙に浮いたまま同じところで立ち止まっていると、地に降りてしまうのだな・・・
面白そう。

私は思い切って宙を歩いてみることにした。

湖の近くまで歩いたところで、足を止めた。
待てよ!
このまま浮いていれば水の上も難なく歩けそうだが、途中で浮力がなくなり、湖の真ん中辺りでストンなんてことにでもなったら大変だ。

『大丈夫ですよ。ようこそ、神秘の森へ』
『ようこそ』
『ようこそ』
樹木達は次々に歓迎の言葉を口にした。

「ここは・・・どこ?
・・・・太陽は昇らないの?」

『ここには太陽は昇りません。神秘の森ですから・・・湖水を覗いて御覧なさい』

わぁー・・きれい・・・

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『おっ!!あ奴は怪しい勧誘だな。こら!勝手に門を開けて入ってくるな!毛虫たらしてやる!』

雨の日も風の日も雪の日も嵐の時だって、いつでも門扉の脇で踏ん張っていた。

『ここに移ってから30年以上経つな。。早いものだ、ここでいろんなモノを見てきた。おッ!なんだ?』

3,4人の作業員らしき風貌の男がツゲの樹にスケールを撒きつけている。

『どうだ。立派だろう!もう少し下の方はもっと立派だから、しっかり測ってくれよ。
枝ぶり?自信あるよ。そうそう、そうやって横に広がってるとこ、端から、大胆に、頼むよ!
はて?今のは何だったんだ? 』

数日するとスーツ姿の男二人が訪れた。

『毛虫をたらす必要はなさそうだな・・何を話しているんだろ。どれ、聞いてみるか』
ツゲの樹は応接室の会話に耳を傾けた。

『そう言う事か。よし!一肌脱ぐぞ!皆に声かけなきゃ!!』

その年の6月、紅梅の木には“すずなり”という言葉がピッタリなほど沢山の梅の実が成った。
10月には30年以上一度も実を付けた事のなかった柿の木に一つだけ、柿が成った。
そして12月、
この家で迎える今年最後のクリスマスだ。
30年以上住み慣れた家は、道路の拡幅事業で翌年の3月には取り壊し、転居しなければならなかった。
最後だからと、いつも門番をしてくれているツゲの樹をイルミネーションで飾り付けをした。

落ち着いた和の風情を醸し出す“ツゲの樹”だが、その年ばかりはいつもとは違い、華やいで見えた。

年が明け、3月になった。

植樹をするには大きいからと廃棄処分を決めていた梅の木には沢山の実がついた梅で梅酒を作った。
横に根が拡がり大きくなり過ぎてしまったため植樹には不向きとの理由で廃棄処分を決めた“ツゲの樹”は、挿し木をした。

転居、解体の3日前。

梅の樹が枯れた・・・・

そして転居、解体の1日前。

全ての葉が一斉に茶色に変わり、カサカサになった、変わり果てた姿の“ツゲの樹”が門扉脇に立っていた。

あれほどの大きな梅の木やツゲの樹が、まるで廃棄処分となることを悟っていたかのように一夜にして枯れてしまったのだ。
     ↑
(これは本当の話です)

こんなことって・・・・


『もうおわかりですね。
今ではあの時の勢いはすっかりとなくなってしまいましたが、私はあの時の“つげ”でございます。』

「廃棄処分って知って、それで枯れてしまったの?」

『 梅の木さんはね・・・
あの滝を登ったところに柿の木さんと一緒においでになりますよ。』

「じゃあ、ツゲの樹さんが枯れた理由は他にも?」

『 私たち樹木は、昼間の光で酸素を吸い、樹の根からの水分を吸い上げて大きくなります。
そして、
太陽が隠れる夜になると、昼間吸った空気を、二酸化炭素にして外に放出するんです。
ですから、呼吸をする夜にイルミネーションの光を受けてしまうと、二酸化炭素の放出が上手く出来なくなってしまうんです。』

「あ・・・・・そうだったの・・知らなかった。
それで枯れてしまったの?」

『人間に喩えて申しますと、二酸化炭素中毒と言うものですね。
電飾に使われた仲間達の数名が毎年、ここに来ますよ。』

「何も知らなかった・・イルミネーションがそんなに樹木に迷惑だったなんて・・
それでここには太陽は昇らないって言ったのね。
キレイで喜んでくれているかと勝手に・・・ごめんなさい。」

『もっとも、電飾に負けてしまうのは弱った木ですけれどね。
私も廃棄処分の前に自らの引き際を決めていました。
転居の前日までは門扉の脇で見張り役をしてその後は、此方に来ようとね。
私の挿し木も随分と大きく育ててくれているようで、今では安心して隠居生活をしていますよ。』

「この神秘の森は・・・老木ホーム?」

『いいえ!!!!違います!!!神秘の森、サナトリウムですよ。』


知らなかった・・・知らなかった・・・・
電飾のせいで毎年枯れている樹木が何本もあるなんて・・・
知らなかった・・・樹木が夜呼吸していたなんて・・・・


『おかえりなさい。
わかった?
私達にとって夜は、二酸化炭素を放出する大切な時間なの。丑三つ時?・・呼吸してるわよ。』



----つまらない作品になってしまいました・最後までおつきあい頂き、ありがとうございました。---

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