神様がくれた休日~真話か偽話か空耳か~

フィクションともノンフィクションともつかない一人話を 時には まじない交え思いつくままツラツラと・・

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Posted by 空耳ロバ on

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◆寝言→脳内ツアー移行型一人話

Posted by 空耳ロバ on

午前中の講義を終えた私は図書室へ立ち寄り調べ物に専念していた。

そう言えば・・・
今日は午後から打ち合わせが入っていたことを忘れていた。
慌てて、電車に飛び乗り、先方に到着したのは打ち合わせ時間ギリギリであった。
会議室ヘ向かう廊下を急ぎ足で歩いていると顔見知りの女性社員が声をかけてきた。

「おおはようございます。今日は打ち合わせですか?
この間の件、まだ迷っていて・・お時間のある時にまた相談に乗ってください。」

彼女は仕事と結婚のどちらを選択すべきか迷っているのだ。

私は言った。
『ええ・・それはいいけど・・
でも、私みたいになっては駄目よ。じゃ、あとで。』

『私みたいになってはダメ。』なんと説得力のある言葉だ!
我ながら快心の一言だ!今日は調子がよさそうだ。

元気よく会議室のドアを開けた。

『おはようございます。よろしくお願いします!』


午後一から始った打ち合わせが終わったのは午後の16時をまわっていた。

「お~ぢぃがれさまでしたぁ~」

普段から昼食を取らないスタンスはナレーター時代からこの10年以上変わっていない。
昼食を摂れば完全に消化するまでの間、相応の時間がかかり、午後のステージに影響がでるからだ(ナレーション中にゲップ  失礼! が出たら困るから)。
その生活をあまりに長く続けたためか、昼食は食べないのが当たり前、食べれば午後から頭も身体も働かないと脳内にインプットされてしまったのだ。
だが、
昨夜の22時以降から、翌午後16時迄何も口にしないのでは、さずがに私のお腹も「何か固形物、入れてよー」と叫んでいる。

こんなに中途半端な時間では、行きつけのレストランはディナータイムに向けて準備中であろう。
お腹の胃袋には悪いが、空き室状態をもう少し我慢してもらうことにし、自宅最寄駅まで帰り、近くのファミレスへ立ち寄った。

「禁煙席、喫煙席どちらになさいますか?」

辺りを見回し、迷わず
『喫煙席で・・』

煙草は当の昔に辞めている。
が、
最近は禁煙席が混雑し、喫煙席の方が空いているため、分煙の場合は喫煙席を選ぶことにしている。

思ったとおり空いている。

椅子席の前のテーブルを挟み、腰高窓を背にソファ席が並んでいる。
ソファ側に座ると通路が正面になるため、私は敢えて窓に向かった椅子席に座った。

少しすると女子大生風の2人連れが入ってきた。
私の座る席から一つ空けたテーブルに椅子席には髪の長い、マキシ丈ワンピースに生足のミュール姿の女性。
ソファ席には、ポチャポチャっとした色白でスッピンのショートヘア、はちきれんばかりの生足にショートパンツ姿のハツラツとした女性が腰をおろした。

ほどなく料理が運ばれてきた。
私は、長く待機をさせていた空き室の胃袋へせっせと食べ物を運んだ。
空き室もほぼ埋ってくると余裕も出てくる。

先ほどの女子大生風の2人がおしゃべりに花を咲かせている。

『直美、男にふられてばっかりだから、私、言ったんだ、グズグズ言ってる間にはもっと自分を磨きなって。』

「うん、うん」
椅子席に座った髪の長い女性は、ソファ席に座ったショートヘアの女性の話に、ただ「うん、うん」と相槌を打ち聞いている。

『そしたらさー直美はどうやって磨いたらいいかわかんないとか言ってるからぁ、
あんた、本、読みなって言ったのよ。
本読めば、知性とかさぁーそう言ったものでてくるじゃん。だから、本読んで中身を磨けって言ったんだ。』

「うん、うん。そうだよね。」椅子席の女性は相変わらず聞き役に徹している。

私は、そんな会話を耳にしながらそれとなく彼女らに目を向けた。

ギョッ!
私は自分の目を疑った。

本を読み知性を出せ、中身を磨けなどとお友達に言っているソファ席に座る太った生足のショートパンツ女性は、両足のスニーカーを脱ぎ、方膝を立て煙草を持つ手を膝の上に載せ、開いている手をソファに置き体重をかけている。
そして、もう一方の足は、身体が柔らかいのだろう、広げた足の膝を90度程に曲げ、これまた自分の体重を乗せているというあられもない格好で座っている・・
足元には、少なく見ても3ヶ月は洗っていないであろう、煮しめのようなスニーカーが間隔をあけて脱ぎ捨てられている。

なんということだ。

確かにドレスコードが指定されているレストランではないけれど、
確かに空いてはいるけれど、此処は家ではない。
くつろぎ過ぎである。
中身を磨かなくてはいけないのは、本を読み知性を身につけなければならないのは、まさにこの女性だ。
マナー本の一冊でも読むことを勧めたい。

気分が悪くなった私は、そそくさと会計を済ませ、買い物をして帰宅した。

書斎に入り、いつものようにパソコンの前に座った。

あのような場所であのような座り方・・・
なんて恥知らずなとんでもない女だ!なんて下品な女だ!嘆かわしい!
あんな女になったらおしまいだ!

パソコンを前にふと、気がついた。
・・・・あら?
私も同じような格好?・・・あらやだ・・
「私みたいになっては駄目よ」我ながら納得だ。

人のことはわかるものよね。。。。

化粧落としてお風呂に入ってこようっと・・
鏡を手にした。

あっ・・・この鏡・・・・

脳内ツアーの参加記念に貰った鏡だ。いつの間に木箱から出てきたんだ?

鏡を覗くと、あの添乗員が満面の笑みを浮べ私に言った。

『お待ちしておりました。脳内ツアーへ、ようこそ!!!』


------------------ 次 回 へ つ づ く --------デス--------------


お付き合いいただきありがとうございました。次回へつづきます。

週の前半、何もなかった方は後半に素敵なことがありますように・・・
良いことがありました皆様も後半はもっと素敵なことがありますように・・・

何事もないのも一番の幸せ
明日も良い日でありますように・・・・


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