神様がくれた休日~真話か偽話か空耳か~

フィクションともノンフィクションともつかない一人話を 時には まじない交え思いつくままツラツラと・・

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Posted by 空耳ロバ on

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◆まやかし1

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あの日もこんな霧の深い夜だった。

このところの残業続きで毎晩、終電で帰宅していた僕はあの日も、やはり終電に乗っていた。
途中、ポイント故障が発生したため、いつもより猶のこと遅くなり、自宅最寄り駅に着いたのは午前1時を回っていた。
駅に降りると、辺りは一面、真っ白な濃霧に覆われ、家々の明かりがかろうじて見えるくらいだ。

    霧の夜

「参ったな・・・ただでさへ物騒なのに」

僕の住むアパートは駅から少し離れた場所にある。
そのせいで、駅には沢山の人が降りるが自宅近辺につく頃には人通りは殆どない。
静かではあるが夜間は男の僕でも少し物騒に感じる。
僕は早足で自宅へ向かった。
いつもの角を曲がると自宅のアパートが見えた。
「ああ、もうすぐだ」少しホットした。

濃霧で前がよく見えないためか、いつもより緊張して歩いていた僕はホットしたところで咽喉が渇いた。
角を曲がったすぐの場所にある自動販売機でジュースを買い、アタッシュケースに入れ、顔を上げた。

「あ・・あのアパート、誰か引っ越してきたんだ。」

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僕の住む部屋から見える、斜め前に建つ長いこと空家だったアパートの2階角部屋に明かりが点いている。
残業で帰宅が遅く、暗がりの中を帰ることの多かった僕は、深夜に灯る明かりは一つでも多い方がありがたい。
「どんな人が越してきたんだろう、こうして夜には必ず明かりが灯る生活をしている人ならいいな・・」
漠然とそんなことを思いながら、濃霧の中、再び歩き出した。

自宅アパート前に差し掛かった時、『あの・・・こんばんわ。』

不意に声をかけられた僕は、びくりとしながら振り返ると、黒髪のストレートヘアがよく似合う美しい女性が立っていた。
「あ・・はい、、、」

『驚かせてしまったようで、ごめんなさい。先ほど、ジュース買ったでしょ?おつり、取り忘れてましたよ。』
そう言いながら、黒髪の女性は僕に釣銭の50円を差し出した。

「あ・・ありがとうございます。すみません、わざわざ。」

『いえ、私もこの近所ですから。最近、この近くに越してきたんです。』

「あ、、この斜め前のアパートの2階ですか?」無骨にも僕は黒髪の女性に聞き返した。

黒髪の女性は少し笑いながら立ち去ってしまった。

あーなんて僕は物資付けで無骨な奴なんだ、気を悪くしたに違いない・・

『高橋さぁん』

「え?」先ほどの黒髪の女性の声が僕の名を呼んだ。
濃霧で遠くなった黒髪の女性の姿は確認できないが、確かに今、そこで話した黒髪の女性の声だ、なぜ、僕の名を知っているんだろう?

『アタッシュケース。ネームカード入れておくの、危ないですよぉー』
黒髪の女性の声だけが響く。

ああ、そうか、、、この鞄に点いてるネームケースか・・
よかった・・気を悪くしてはいなかった・・

「あぁ、ありがとう」僕は、姿は見えないが黒髪の女性の声のする方へ向かい礼を言った。

翌朝、僕はウキウキとした気分で家を出た。
付き合っている彼女がいるにはいるが、夕べの黒髪の女性にもう一度会いたい。
黒髪の女性はこの近所だと言った、もしかしたら会えるかもしれない。
駅のホームでもどことなく落ち着かない。
「そんなに都合よく会えるわけないか・・・」

会社へ着くと、女子社員たちが、本社からの優秀な応援要員が来てくれるという話しで盛り上がっていた。
人手不足で残業の多い僕にとっても本社からの応援要員は嬉しい話だった。

(どんな人かしら?)
(これでやっと少しは楽できるわね)
(男性かしら?女性かしら?)
(穴埋めなら、そりゃ女性でしょ。だって、あの・・)
(シーッ!禁句だよ・・・)

「新しい人を紹介しよう。応援要員として本社から配属された兵藤君だ。」

『兵藤です。よろしくお願いいたします。』

《・・・あっ・・・・》
(ちょっと、すごいイケメン!!)
(かっこいい!独身かしら?)

「じゃ、高橋君、兵藤君にわからないところを教えてあげて。」

「あ。。はい。」
チェッ!なんだよ、楽できると思ったのに新入りのお守りか。。。
あーまた今夜も遅くなそうだ、、ついてないな・・・
僕は貧乏くじを引いたような気分になった。

『高橋さん、よろしくお願いします。』
兵藤は、僕に爽やかな笑顔で挨拶をした。

「部長、デスクはどこを・・?」僕は部長に尋ねた。

「ああ、じゃあ、とりあえずあのデスク使ってもらって。」

《あ・・・あのデスクは、、、》


------------------ 短めですが つづく----デス--すみません-------------------


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